血圧脈波検査(ABI/PWV検査)
- ABI/PWV検査とは
- 動脈硬化の程度(硬さとつまり)を表したもの。いわゆる血管年齢がわかる検査です。
・ABI検査…血管のつまり具合がわかります。
・PWV検査…血管の硬さがわかります。
両腕、両足に巻いた血圧計がぎゅーっとしまるだけの検査で2つを同時に10分程度で測定できます。
高血圧、糖尿病、脂質異常症などがある方におすすめです。又、頸動脈エコーと組み合わせることで動脈硬化の程度が詳しくわかります。
DPN(糖尿病性末梢神経障害)検査
- DPN検査とは
- ・末梢の感覚神経のひとつである腓腹神経に電気刺激を与え、神経に興奮が伝わる速度と大きさを測定し、糖尿病性末梢神経障害の程度を簡便に客観的にみることができる検査です。
- ・本体をくるぶしにあて10〜15秒刺激を与えるだけでDPNの早期発見や経過観察ができます。
- ・糖尿病の3大合併症の1つでもあるDPNは、合併症のなかでも初期から進行し、糖尿病患者の4割が発病するといわれています。
- 両手両足の末梢の神経より障害されるDPNは、全く自覚症状を伴わない場合も多く、そのまま放置すると足の潰瘍、壊疽などにもつながるので早期のチェックが重要です。
注腸検査
注腸検査は、お尻からバリウムと空気を入れて大腸の病変の有無を見つける検査です。
検査用の管(注腸ゾンデ)を肛門に挿入しバリウムと空気を注入してレントゲンをとります。検査時間は人によって異なりますが、10〜15分程度です。注腸検査では検査による痛みなどは伴いませんので安心して受けてください。
ホルター心電図
通常、来院して検査室等で記録する心電図は・・・わずか30秒ほどの記録です。長めに記録する場合もありますが、それでも3分程度の記録です。
一日24時間のうちわずかな時間だけの記録の心電図を見ただけでは判断に迷う場合もあります。
また、明け方だけ調子悪くなる、体を動かした時に出現する胸痛、いつ起こり出すかわからない不整脈・・・などは病院にいる時の検査だけではなかなかとらえる事が出来ません。
そこで、24時間ずっと心電図を記録できる検査がホルター心電図検査です。
- 検査対象
- 1.どんな種類の不整脈が出るのか調べる時
2.不整脈や狭心症発作が一過性に出現する時
3.深夜から朝方(病院にいない時に)具合が悪くなる時
4.失神などの症状がある時
5.薬の効果を調べる時
6.ペースメーカ機能を調べる時
7.睡眠時無呼吸症候群を調べる時
- 検査方法
- 写真の様な小型の機械を装着して帰宅します。(比較は単4電池)
よほどの力が入らない限り機械が外れることはありません。
- 検査時間
- 24時間の記録になりますので、翌日には、装着した時間とほぼ同じ時間に来院していただき機械を外します
- 検査結果
- 翌日には結果の説明ができます。
緊急を要する場合は当日の説明も可能です。
- 当院のホルター心電図の特徴
- 機械を装着したまま入浴も可能な防水タイプも導入しております。
呼吸機能検査
- 何がわかるか—–基礎知識
- 呼吸のときの呼気量と吸気量を測定し、呼吸の能力を調べることを呼吸機能検査と呼んでいます。換気の機能を調べる基本の検査です。
- 通常次の検査を行います。
- 1.肺活量(VC):
空気をいっぱい吸入して、いっぱいはいたときの量です。通常、年齢と身長によって計算した予測値と比較して、%肺活量として表します。
- 2.1秒率(FEV1.0%):
肺活量を測定するときに、最初の1秒間に全体の何%を呼出するかの値です。肺の弾力性や、気道の閉塞の程度を示します。弾力性が良く、閉塞がないと%は大きくなります。
- この2つの指標を使って、肺の換気の障害を拘束性と閉塞性および両者の混合性の3つに分けます。
- 1.拘束性障害:
肺活量の低下のある時で、呼吸する肺の組織が減少したり、胸膜の病気などでみられます。
・肺の弾力性の低下:肺線維症、じん肺、間質性肺炎など
・胸部拡張性の障害:古い胸膜炎
・呼吸運動の障害:筋肉、神経の病気
- 2.閉塞性障害:
1秒率の低下がおもな病気です。
・喘息、びまん性細気管支炎、COPD(肺気腫、慢性気管支炎など)
- 異常値—–疑われる病気や異常
- 肺活量の増えた人
・気管支喘息
・肺気腫
- 肺活量の減った人
・肺結核
・肺線維症
・肺炎
・腫瘍による気管支閉塞
・脊椎の変形
血液でできる特殊検診
平成29年の日本人の死亡原因は、1位がん2位心疾患3位脳血管疾患であり、平成28年の国民基礎調査によると寝たきり(要介護5)の状態となった原因の1位は脳血管疾患2位は認知症で、超高齢化社会を迎える日本において、健康に長生きすることが、重要なテーマになっています。
現在の検診における「がん・心疾患・脳血管疾患・認知症」の検診手段は、画像診断等が主流であり、拘束時間や身体への負担、検査効率、費用の問題等で多くの受診者に対して簡単に実施できるものではありません。
今回ご紹介する検査はいずれも血液で検査が可能です。血液検査や自己採取検体であれば受診者の身体的負担も少なく、特殊検診に対するハードルが下がることが期待できます。その結果から効率良く画像検査・精密検査に進んで頂くことで、各疾患の早期発見・早期治療が可能となると考えています。
- マイクロアレイ血液検査(血液RNAチェック 消化器がん)
- 血液で出来るがんの早期発見!
- マイクロアレイ血液検査は、がんになりやすいかどうかのリスク分析ではなく、すでにがんがある可能性を判別する検査です。
最新のテクノロジーにより、血液のがんへの反応を遺伝子レベルで測定します。
- マイクロアレイ血液検査とは・・・
◎金沢大学発の医療ベンチャー「キュービクス」が提供するバイオマーカー。
◎従来の腫瘍マーカーとは異なり、発癌あるいは癌の存在により血液細胞(主にリンパ球)が体内の環境変化に 相応し、血液細胞のRNA発現量を変化させていることをとらえ、癌の存在を遺伝子レベルで判定する最新の検査 です。
マイクロアレイ血液検査の特徴
- 1.高い精度
消化器のがんに対して9割の高い感度を示しています。早期がんの検出も可能です。
- 2.同時に4つのがんについて検査ができます
1度の採血で大腸がん・胃がんに加え、通常のがん検診では実施しない膵臓がん・胆道がんも対象です。
- 3.安心・簡単な検査方法
検査は血液を5mL採取するだけで、薬剤の投与やX線被曝もなく、受診者への負担が少ない検査です
- 4.最新のテクノロジー技術
マイクロアレイ技術を用いて、がんの存在を遺伝子レベルで測定します。
- この検査は、健康状態を判断するための1つのデータですので、他の検査結果とあわせて主治医の先生が総合的に診断することになります
- ミアテスト(乳がんリスク)
- ミアテスト®乳がんリスク検査とは?
- マイクロRNAの解析により乳がんのリスクを調べる検査です。
マイクロRNAは遺伝子の発現調節の機能を有すると考えられており、がん細胞からも特定の種類のものが発現し、量も変動することが明らかになっています。
本検査では乳がん患者に特異的に増減する数種類のマイクロRNAを測定に用いています。
マイクロRNAは数千種存在し、がん種によりその種類や量が異なると考えられています。
ミアテスト®乳がんリスク検査の特徴
- 本検査で測定している血中マイクロRNA量は、がんのステージや腫瘍の大きさには依存せず変化します。腫瘍マーカーが反応する前段階や画像検査で見つけることが難しい1センチ以下のがんでも早期発見できる可能性があります。
ミアテストR乳がんリスク検査をスクリーニングに用いることで乳がんの早期発見・早期治療の可能性を高めることが可能です。
- アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS®)
- AICS®とは?
- 血液中のアミノ酸濃度を測定し、健康な人とがんである人のアミノ酸濃度のバランスの違いを統計的に解析することで、現在がんである可能性を評価する検査です。
- AICS®は、現在がんである可能性を報告します
- AICS®は、それぞれのがんについて、現在がんである可能性を0.0~10.0の数値(AICS値)で報告します。数値が高いほど、現在がんである可能性が高くなります。
- 現在がんである可能性を判断する目安として、A、B、Cの3つのランクに分類しています
AICSでは、ランクA →ランクB→ランクCの順番で現在がんである可能性が高くなります。
【】内は各種がんの罹患率を1とした場合のがんである倍率を示しています。 罹患率は、2012年の全国年齢階級別推定罹患率(出典:国立がん研究センターがん情報サービス地域がん登録全国推計によるがん罹患データ(1975年~2012年))に基づき、%表記に換算しています。
- がんである可能性とは?
- AICSは、血液中のアミノ酸濃度バランスを解析することによって、現在がんである可能性を評価するものであり、生涯にわたってのリスクを予測するものではありません。
- なお、がんの有無を直接調べる検査ではありませんので、ランクAであっても100%がんではないとは言い切れません。同時に受診した他のがん検診の結果と異なる場合があります。
- また、血液中のアミノ酸濃度は様々な原因で変化するため、がん以外の疾患や、個人特有のアミノ酸のパターンにより、 がんでなくともランクBやCと判定される場合があります。
AICS®の特徴
- 1.血液中のアミノ酸濃度測定による全く新しいタイプの検査です。
2.一度の採血で膵臓がんを含む、複数(男性5種、女性6種)のがんを同時に検査できます。
3.早期のがんにも対応した検査です。
4.採血による簡便な検査であり、健康診断で同時に受診できます。
- AICS®の対象となるがん種
検査の対象となるがん種は、胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん(男性のみ)、乳がん(女性のみ)、子宮がん・卵巣がん*(女性のみ)です。
- 男性AICS(5種)
対象となるがん種:胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん
- 女性AICS(6種)
対象となるがん種:胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、乳がん、子宮がん・卵巣がん*
*【子宮がん・卵巣がん】は、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんを対象としています。子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんのいずれかのがんである可能性について評価することができますが、それぞれのがんの可能性について区別することはできません。
- MCIスクリーニング検査
- MCIスクリーニング検査とは?
- 認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)のリスクを調べることの出来る血液検査です。
軽度認知障害(MCI)は、健常者と認知症の中間の段階を指します。通常の日常生活には問題は有りませんが、認知症の予備軍とも言われ、そのまま放置されると5年で50%以上が認知症に進行してしまうと言われております。
- しかし、最近の研究では、MCIの段階で適切な予防や治療を行えば認知症の発症を防ぐこと、遅らせることが可能と言われており、MCIの段階での対処は認知症予防の上で非常に重要です。
MCIスクリーニング検査の特徴
- アルツハイマー病はアミロイドベータペプチドが脳内に蓄積されて神経細胞がダメージを受けることで発症します。
本検査では、このアミロイドベータペプチドを排除する機能を持った3つのタンパク質の血中濃度を調べることでアミロイドベータペプチドへの「防御力」を算定し、間接的に認知症のリスクを予測しております。
MCIスクリーニング検査で早期に認知症のリスクを知り、適切な対処・予防を行うことで、認知症の予防が可能になります。
- ApoE遺伝子検査
- ApoE遺伝子検査とは?
- 認知症の種類と原因は様々ですが、日本ではアルツハイマー型認知症がその半数以上を占めるとされています。
アルツハイマー型認知症はアミロイドベータペプチドという老廃物が脳内に蓄積し、神経細胞がダメージを受けることで発症します。
- ApoE遺伝子検査はアミロイドベータペプチドの蓄積や凝集に関わるといわれているアポリポ蛋白Eの遺伝子タイプを解析することで、認知症のリスクを判定する検査です。
- ApoE遺伝子型はε(イプロシン)2、ε3、ε4が2つ1組で6パターンの遺伝子型を構成しており、本検査ではどのタイプに属しているかを判定しています。
ApoE遺伝子検査の特徴
- ε4型の遺伝子型を有している方ではε4型ではない方に比べて3~12倍程度のアルツハイマー型認知症のリスクがあることが報告されております。
もちろん、アルツハイマー病の発症は「遺伝的要因」だけで決まるものではありませんが、リスクを事前に知り、食事や運動習慣など「環境要因」を意識した生活習慣を行うことで予防が可能になります。
ApoE遺伝子検査で遺伝的な認知症のリスクを知り、適切な予防を行うことが、認知症の予防へとつながります。
- LOX-index
- LOX-indexとは?
- 動脈硬化の進行から将来の脳梗塞、心筋梗塞の発症までを予測できる新しい血液検査です。
動脈硬化の発生・進展を早期の段階から捉えることが可能になってきました。
- LOX-indexを検査する目的は、脂質異常症とそれに伴う、動脈硬化病変および脳血管疾患を発症前に発見し、予測して生活習慣を改善することで予防することです。
LOX-indexは血液中の酸化(変性)LDL値と血中に放出されるsLOX-1値から算出した指標です。
LOX-indexが高い場合低値群に比較して、脳梗塞の発症率が3倍、心筋梗塞の発症率が2倍高くなることが報告されています!
検査料金一覧表
がん関連 | マイクロアレイ | 80,000円(税別) |
Prodrome PAC | 17,000円(税別) |
Prodrome CRC | 17,000円(税別) |
ミアテスト | 24,000円(税別) |
アミノインデックス | 30,000円(税別) |
認知症関連 | MCIスクリーニング検査 | 19,000円(税別) |
ApoE遺伝子検査 | 17,000円(税別) |
循環器疾患関連 | LOX-index | 13,000円(税別) |