スギ花粉症は、スギ花粉が原因(アレルゲン)となっておこるアレルギー疾患です。通年性アレルギー性鼻炎は、ダニ、真菌(カビ)、昆虫、ペットの毛などが原因となり、季節に関係なく症状があらわれるアレルギー疾患です。
どちらも、主にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのつらいアレルギー症状を伴い、その症状によって日常生活のさまざまな場面で影響を及ぼすことがわかっています。
スギ花粉症と通年性アレルギー性鼻炎の治療法のひとつに、アレルゲン免疫療法があります。
アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因となっているアレルゲンを少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげたり、日常生活に与える影響を改善するなどの効果が期待されます。
花粉症とは、植物の花粉が原因となって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー症状をおこす疾患です。
スギ花粉が原因(アレルゲン)となるものを、スギ花粉症といいます。
アンケート調査の結果、日本人の26.5%*1の人がスギ花粉症であることがわかりました。
*1馬場廣太郎ほか:Prog Med.28(8)2001,2008
約4人に1人がスギ花粉症といえます。
通年性アレルギー性鼻炎とは、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状が、季節を問わずあらわれる疾患です。
通年性アレルギー性鼻炎の主な原因(アレルゲン)は、ダニ、真菌(カビ)、昆虫、ペットの毛などが知られています。鼻の症状だけでなく、目のかゆみや涙目を伴うこともあります。
アンケート調査の結果、日本人の23.4%*2の人が通年性アレルギー性鼻炎であることがわかりました。
*2鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会編:鼻アレルギー診療ガイドライン2016年度版(改訂第8版)ライフサイエンス,2015
約4人に1人が通年性アレルギー性鼻炎といえます。
アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、症状を和らげたり、根本的な体質改善が期待できる治療法です。
原因となるアレルゲンを用いて行う治療法のため、原因となるアレルゲンを確定する確定診断が重要です。
わが国における舌下免疫療法では、スギ花粉症とダニアレルゲンによる通年性アレルギー性鼻炎が保険適用となっています。
スギ花粉症、またはダニアレルゲンが原因の通年性アレルギー性鼻炎と確定診断された患者さんは、舌下免疫療法による治療を受けることができます。
まずは、血液検査にてアレルギー検査をして確定診断をつけてから治療に入ります。
長期にわたり、正しく治療が行われると、アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえる効果が期待できます。
症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、アレルギー治療薬の減量が期待できます。
スギ花粉症とダニアレルゲンによる通年性アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法では、以下の効果が期待できます
スギ花粉症の舌下免疫療法では、治療開始後の初めてのスギ花粉飛散シーズンから、ダニアレルゲンによる通年性アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法では、治療を開始して数ヶ月後から効果が期待されます。
年単位で継続することで最大の効果が得られると考えられます。
舌下免疫療法をご希望される患者さんは、ぜひご相談ください。